【日本酒 テイスティング】司牡丹(つかさぼたん) 生鮮酒[冬] あらばしり 純米生原酒|リカーバード【醸造酒】

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【日本酒 テイスティング】司牡丹(つかさぼたん) 生鮮酒[冬] あらばしり 純米生原酒

  1. 基本データ
  2. 色合い
  3. 香り
  4. アタック・第一印象
  5. 味わい・テイスティング
  6. 総評・コメント

 

【基本データ】かつては醸造期間中に現地でしか飲めなかった“冬の幻の酒”

真ん中

 

・容量     [ 720ml ]

・アルコール度数[ 17度以上18度未満 ]

・原産国    [ 日本・高知県 ]

・入手難度

容易               やや困難              極めて困難 

1・・・・・・・・・2・・・・・・・●・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5

 

・飲み頃の温度

冷凍                常温              ホット、熱燗 

1・・・・・・●・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5

 

・カクテルベースとして

向いていない(難しい)        普通               向いている 

1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5

0 使ってはいけない(もったいない)

 

色合い

 

濃淡

無色透明              琥珀色               近黒色

0・・・・・・●・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4

 ・カラー[ 極々薄い黄色の色づき。 ]

 

香り

 

赤果実系

 ・イチゴ ・ラズベリー ・さくらんぼ

 

黒果実系

 ・プラム ・黒色ぶどう

 

柑橘系

 ・レモン ・青リンゴ

 

トロピカルフルーツ系

 ・ライチ ・パイナップル

 

その他果実

 ・メロン ・洋ナシ ・スモモ

 

スパイス系他

 ・白・黒こしょう ・生姜(ジンジャー)

 ・香草類(ハーブ) ・ハッカ

 

ミネラル系他

 ・石灰 ・貝殻 ・鉄 ・鉱分

 

シリアル(穀物類)系他

 ・米・もち米

 

花・草木・自然系他

 ・梅 ・ハチミツ ・青草 ・森林 ・アボカド ・ココナッツ

 ・樹脂 ・白樺(シラカバ) ・セロリ

 

樽香・熟成由来の香り

 ・バニラ ・ドライフルーツ ・レーズン

 

乳製品系

 ・バター ・ヨーグルト ・乳酸 ・チーズ

 

ペトロール(石油)・アルコール臭系系

 ・歯磨き粉 ・ラムネ

 

アタック・第一印象

 

弱い                普通                強い 

1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5

コメント[ かなり強烈。舌にピリリとアタック感じる。 ]

 

味わい・テイスティング

 

甘味

弱い                普通                強い

1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・●・4・・・・・・・・・5

コメント[ フレッシュで濃厚な甘み。 ]

 

辛み

弱い                普通                強い

1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5

コメント[ 甘みの影に隠れがちだが、一本芯の通った辛口。 ]

 

酸味

なし                普通                強い

0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・●・・3・・・・・・・・・4

コメント[ フレッシュかつどっしりとした酸味。 ]

 

塩味

なし                普通                強い

0・・・・・・●・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4

コメント[  後口にわずかな塩味。 ]

 

旨味

なし                普通                強い

0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・●・3・・・・・・・・・4

コメント[ たっぷりとした米の旨みや膨らみ。 ]

 

凝縮感・熟成感

弱い                普通                強い

1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・●・・・・・4・・・・・・・・・5

コメント[ 原酒ということもあり、米の凝縮感は強い。 ]

 

個性

弱い                普通                強い

1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・●4・・・・・・・・・5

コメント[ “あらばしり”らしいフレッシュさがそのまま個性になっている。 ]

 

味わいから感じるフレーバー

 ・スパイシー  ・ミネラリィ  ・フルーティ

 

飲み口(風味・酒質)

 ・クリア ・クリーン ・すっきり ・キリッと ・切れ味ある ・ピュア

 ・透明感 ・シャープ ・爽やか ・澄み切った ・清涼感 ・新鮮な

 ・さっぱりとした ・フレッシュ ・生き生きとした  ・メリハリのきいた

 ・若々しい ・ドライ ・刺激的な ・香(かぐわ)しい  ・ピリッとした

 ・じんわり ・しっとりとした ・しなやかな ・綺麗な ・滑らかな ・まろやかな

 ・ジューシーな ・とろけるような ・馥郁(ふくいく)とした ・甘やかな

 ・ビロードのような ・豊かな ・芳醇な ・豊潤な ・ふくよかな ・味わい深い 

 ・確かな ・リッチな ・しっかりした ・こってり ・どっしり ・華やかな

 ・芯のある ・厚みのある ・飲み応えのある ・コクのある ・濃厚な

 ・ボリュームのある ・力強い ・骨太な ・凝縮感のある

 

バランス

平凡                 一般的                 良好

1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・●・4・・・・・・・・・5

コメント[ 全体が“フレッシュネス”という個性でまとめられている。  ]

 

ボディ・骨格

ライト              ミディアム           フル・ヘビー

1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5 

コメント[ かなりインパクトのあるミディアム~フルボディ。 ]

 

フィニッシュ

短い                普通                長い

1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5

コメント[ アルコール度数がそのままフィニッシュの長さに直結。 ]

 

総評・コメント

 

 今回ご紹介するのは「司牡丹(つかさぼたん) 生鮮酒[冬] あらばしり 純米生原酒」です。

これまで「司牡丹」の「蒼々」「美薫」「船中八策」の紹介の中で、「司牡丹酒造」の歴史や特徴などを触れてきましたので、今回は最初から「司牡丹 生鮮酒[冬] あらばしり 純米生原酒」の商品紹介を中心に進めていきたいと思います。

 

まず「司牡丹」では通年を通してリリースされている「定番商品」と、「季節限定商品」に大別されます。

「司牡丹 生鮮酒[冬] あらばしり 純米生原酒」は冬限定の商品ですが、秋限定の商品「司牡丹 ひやおろし」等もあります。

商品名の「司牡丹 生鮮酒[冬] あらばしり 純米生原酒」ですが、この中には日本酒造りに関する様々な情報が盛り込まれています。

ここではその一つ一つについて解説していきます(詳細は「日本酒の造り方」のページをご参照ください)。

まず「生鮮酒[冬]」ですが、もともと日本酒造りは寒い冬の時期に行なわれることが一般的でした。

これを指して「寒造り」と言う言葉が残っています。

「司牡丹」では日本酒を生鮮食料に見立てて「生鮮酒」と名付けている訳ですね。

「司牡丹酒造」では毎年10月1日に蔵人達が蔵入りします。

実は10月1日は「日本酒の日」と定められており、1978(昭和53年)に日本酒造組合中央会が制定しました。

多くの蔵では10月に入ると新米の収穫が始まり、同時に日本酒造りが始まります。

このタイミングを考慮して、「日本酒の日」と名付けられました。

同様に「司牡丹酒造」でも酒造りが始まりますが、第一号の仕込みが絞られて、新酒が誕生するのは11月下旬です。

出来上がった新酒は、頃合いを見て醪を絞り「清酒」「酒粕」に分けられます。

この工程を「上槽(じょうそう)」と言いますが、その絞りの際に最初に迸り出る酒を「あらばしり」と呼びます。

(因みに上槽の中間頃に出てくるお酒を「中取り」「中垂れ」、最後に出てくるお酒を「責め」あるいは「攻め」と呼びます。)

更に「上槽(じょうそう)」して絞られたお酒には、若干の固形物(米の破片や酵母のカス等)が含まれているため、これを取り除くため「濾過」作業を行ないます。

そして出荷前、更にお酒の品質を安定させるため加熱殺菌処理を行なうのですが(これを「火入れ」と呼びます)、絞ったお酒を貯蔵前に1回だけ火入れするお酒を「生詰酒」、逆に瓶詰めの前に1回だけ火入れするお酒「生貯蔵酒」と言います。

そしてその両方の火入れを省いて、一切の火入れを行なわないお酒を「生酒」あるいは「しぼりたて」と呼んでいます。

また通常の日本酒は、出荷前に加水をして15度前後のアルコール度数に調整した上で販売されることが多いのですが、加水をせずに17度から18度の度数のままで瓶詰めされる商品もあり、これを「原酒」と呼びます。

 

従って以上をまとめますと、

“10月1日以降に造られたその年の新酒「生鮮酒」を上槽(じょうそう)する際、最初に迸り出る酒「あらばしり」のみを集めて、一切の火入れをせずに「生酒」、そのままの度数「原酒」で出荷されるお酒”が「司牡丹 生鮮酒[冬] あらばしり 純米生原酒」という訳です。

かつては酒造期間中に現地を訪れない限りは味わうことが出来なかったお酒であり、この時期のみの「冬の幻の酒」と呼ばれて珍重されていたそうです。

こうした商品名を紐解くだけで、日本酒造りの概要に触れることが出来るという事ですね。

 

「司牡丹 生鮮酒[冬] あらばしり 純米生原酒」の基本データ(スペック)ですが、以下の通りです。

アルコール度数:17度以上18度未満/精米歩合:65%/種類:純米酒/日本酒度:+7前後/酸度:1.8前後/原材料:米、米麴(国産米)/

 

「司牡丹 生鮮酒[冬] あらばしり 純米生原酒」のテイスティング(唎き酒)ですが、以下の通りです。

まず香りですが、新酒らしいフレッシュで華やかなフルーツ系の上立ち香が強く感じられます。

吟醸香というよりは、純米酒由来のたっぷりとした米の旨みや膨らみからくるフルーツ系の甘やかな香りです。

若干バニラのような甘さも漂ってきます。

口に含むとガツンとしたアタックが舌にピリリと迫ってきて、やはりアルコール度数17度以上の原酒のコクがしっかりと残ります。

同時に“あらばしり”らしいフレッシュネスと、濃厚で骨太なボディも口中に感じられ、華やかさと米の凝縮感・旨みが共存している印象を受けます。

このバランスは、「あらばしり」「原酒」「生酒」「純米」の手法が一体となって初めて生れる感覚とも言え、至福の味わいを約束してくれます。

また食中酒としても非常に優れていて、刺身などのあっさりとした料理から和洋中の脂分の多いこってりとした料理までペアリングの相手を選びません。

これもアルコール度数17度以上の原酒と、フレッシュで酸味の強い華やかな飲み口のなせる技でしょう。

お酒造りの時期だけを見るといかにも「冬向き」のお酒のイメージですが、味わいと純粋に向き合うのならば、「夏酒」として刺し身や漬け物、酒盗等と合わせてキンキンに冷えた冷酒で楽しむのも一興かと思います。

とは言え季節限定商品ですので、通年を通して入手することは難しいのですが、値段的にも1,500円程度と非常にリーズナブルでもあります。

まとめて購入して冷蔵庫でストックしておくのも(個人的には)オススメです。

コストとクオリティのバランスも極めて高いのですが、唯一の難点を挙げるとすれば、その「原酒」としてのアルコール度数の高さでしょう。

アルコールに強くない人にはやや敷居が高いかもしれませんが、ロックグラスに大きな氷を入れて、少しずつ度数を下げながら楽しんだとしても、味がだれるようなことはないと思います。皆さんのそれぞれのお好みや生活シーンに応じてお楽しみ下さい!

 

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