【日本酒 テイスティング】新緑の上善如水 純米
【基本データ】ポップで楽しい味わい、新感覚の上善如水
・容量 ［ 720ml ］
・アルコール度数［ 8度以上9度未満 ］
・原産国 ［ 日本・新潟件 ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・・・・・・・・2●・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
・飲み頃の温度
冷凍 常温 ホット、熱燗
1・・●・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
・カクテルベースとして
向いていない（難しい） 普通 向いている
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・●3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
0 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・●・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ ほぼ無色透明だが、少し緑色が入っている気もする。 ］
香り
赤果実系
・ザクロ
黒果実系
・黒色ぶどう
柑橘系
・グレープフルーツ ・シトラス
トロピカルフルーツ系
・キウイ
その他果実
・アプリコット（杏） ・スモモ ・イチジク
スパイス系他
・香草類（ハーブ） ・朝鮮人参 ・イソジン
ミネラル系他
・石灰 ・貝殻
シリアル（穀物類）系他
・米・もち米 ・うるち米 ・しょうゆ ・味噌
花・草木・自然系他
・青草 ・森林 ・サボテン類 ・アボカド
・ココナッツ ・樹脂 ・樹液 ・青竹
樽香・熟成由来の香り
・杉樽香 ・カラメル ・ドライフルーツ ・レーズン
乳製品系
・ヨーグルト・乳酸 ・チーズ
ペトロール（石油）・アルコール臭系
・セメダイン・ボンド ・シンナー臭
コメント［かなり弱い紹興酒を思わせる匂い。］
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・●・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 穏やか。アルコールを感じさせない。 ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3●・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ フルーティな甘み。 ］
辛み
弱い 普通 強い
1・●・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 後味に微かな辛み。ほとんど感じられない。 ］
酸味
弱い 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・・・・・●・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 甘酸っぱい酸味。心地よい。 ］
旨味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・●2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 米の旨みも残っている。 ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2●・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 凝縮感はあまり感じられない。 ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ユニーク。上善如水の新機軸の味わい。 ］
味わいから感じるフレーバー
・ミネラリィ ・フルーティ ・シリアル様
飲み口（風味・酒質）
・クリア ・クリーン ・すっきり ・スムーズ ・透明感 ・爽やか
・淡麗 ・さっぱりとした ・フレッシュ ・さらりとした ・瑞々しい
・優しい ・しなやかな ・柔らかな ・綺麗な ・滑らかな ・ソフト
・穏やかな ・軽快な ・心地よい ・ジューシーな ・独特の ・ユニークな
・個性的な
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・●・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ バランスはまずまず。 ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・●・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ かなりのライトボディ。軽い酒質。 ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・●・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 短めのフィニッシュ。すっと消えていく。 ］
総評・コメント
今回ご紹介するのは「新緑の上善如水 純米」です。
「新緑の上善如水」は季節限定の商品で、定番のラインナップではありません。
白瀧酒造では「１２ヶ月の上善如水」というコンセプトで月替わりの「上善如水」を用意していて、この「新緑の上善如水」は４月（卯月）の季節限定商品になります。
なお、「新緑の上善如水」の基本データは以下の通りです。
アルコール度数：８度以上９度未満／精米歩合：６０％／日本酒度：マイナス７０／酸度：２．４／酵母：キウイ由来の酵母
「新緑の上善如水」の特徴は、上記にも挙げたようにキウイからとれた酵母で発酵させた日本酒であるという点です。
酵母ですのでキウイの味わいがするということではないのですが、どこかフルーティで甘酸っぱく、確かにキウイを思わせるようなテイストも感じられます。
また「ロック酒の上善如水」と同様、日本酒度はマイナス７０と超々甘口ですが、キウイ酵母のせいなのかそれほどまったりとした甘さは感じられません。
むしろ爽やかな甘酸っぱさが前面に出ていて、しつこさや重さといったニュアンスはほぼゼロです。
一方で香りや味わいからは確かに日本酒の麹や米の旨み、どこか紹興酒を連想させるような風味も感じられ、ワインやフルーツビールとは一線を画す仕上がりになっています。
「ロック酒の上善如水」のページで「日本酒初心者や若い女性などから人気が出るかも」と書きましたが、「新緑の上善如水」は更に軽快でフルーティさが際立っていて、「日本酒が苦手」という人にこそ飲んでもらいたい一本です。
従来の日本酒の持つイメージ（と言っても１９８０年代以前のイメージですが）、「中年のオヤジが会社帰りの赤提灯でくだを巻きながら酔っ払っている」光景とはかけ離れた、ポップで楽しい女子会を想起させてくれます。
白瀧酒造ではこの「新緑の上善如水」を４月の商品として位置づけており、実際にネーミングでもこの季節を連想させる「新緑」を使っています。
どこかお酒の色合いも緑がかっているようにも思えて、イメージ通りの商品であることは間違いないのですが、真夏に飲んでも美味しく楽しめると思います。
私自身試しに、この「新緑の上善如水」をキンキンに冷やして凍る直前のみぞれ状態で飲んでみたのですが、麹やアルコール臭が更に軽減され、ほとんどフルーティなジュースのような感覚でいただけました。
食感もしゃりしゃりとして面白く、正に真夏にも楽しめる日本酒です。
「上善如水」の新たな可能性を引き出した、ユニークな意欲作だと思います。
アウトドアのお供として、パーシャルに近い状態まで冷やした「新緑の上善如水」を楽しむ、という使い方はいかがでしょうか？
