【日本酒 テイスティング】久保田 萬壽（まんじゅ） 純米大吟醸
【基本データ】"久保田シリーズの最高峰”の貫目、威風堂々たる味わい
・容量 ［ 720ml ］
・アルコール度数［ 15度 ］
・原産国 ［ 日本・新潟県 ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・・・・・・・・2・・・・・・●・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
・飲み頃の温度
冷凍 常温 ホット、熱燗
1・・・・・●・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
・カクテルベースとして
向いていない(難しい) 普通 向いている
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
0 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・●・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ ほぼ無色透明だが、ほんの僅かに琥珀が入っている。 ］
香り
赤果実系
・イチゴ ・ラズベリー ・さくらんぼ ・リンゴ
黒果実系
・カシス ・プラム ・黒色ぶどう
柑橘系
・レモン ・ライム ・グレープフルーツ ・シトラス ・青リンゴ ・マスカット
トロピカルフルーツ系
・ライチ ・パイナップル ・キウイ
その他果実
・メロン ・桃 ・洋ナシ ・スモモ ・フランボワーズ
スパイス系他
・生姜（ジンジャー） ・シナモン ・紅茶 ・ジャスミン茶 ・香草類（ハーブ）
・香辛料
ミネラル系他
・石灰 ・鉄・鉱分
シリアル（穀物類）系他
・米・もち米
花・草木・自然系他
・ミント ・梅 ・カエデ（メイプル） ・青草 ・ココナッツ ・キンモクセイ
・樹液
樽香・熟成由来の香り
・ナッツ・クルミ ・バニラ ・ドライフルーツ ・クッキー ・ビスケット
乳製品系
・ミルク ・ヨーグルト・乳酸 ・チーズ
ペトロール（石油）・アルコール臭系系
・セメダイン・ボンド ・ラムネ
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 香りのイメージと違ってかなり骨太。 ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ かなり濃厚な甘みだが、くどくはない。 ］
辛み
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・●・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 辛味はかなり抑え気味。 ］
酸味
弱い 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・●・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 心地よい酸味。 ］
旨味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・●・3・・・・・・・・・4
コメント［ 旨みしっかり。深みを感じる。 ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・●・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 純米大吟醸でありながら、山廃仕込みのような熟成感がある。 ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・●4・・・・・・・・・5
コメント［ ”久保田の最高峰”としての完成度の高さ。 ］
味わいから感じるフレーバー
・ミネラリィ ・フローラル ・フルーティ
飲み口（風味・酒質）
・クリア ・クリーン ・スムーズ ・ピュア ・透明感 ・爽快な ・爽やか
・清涼感 ・フレッシュ ・洗練された ・メリハリのきいた ・溌剌とした
・瑞々しい ・香（かぐわ）しい ・清らかな
・じんわり ・しっとりとした ・しなやかな ・きめ細やかな ・綺麗な
・滑らかな ・まろやかな ・心地よい ・まとまった ・ジューシーな
・口当たりの良い ・伸びやかな
・まったりとした ・馥郁（ふくいく）とした ・優美な ・エレガント ・甘やかな
・甘美な ・上質な ・気品のある ・豊かな ・奥深い ・芳醇な ・豊潤な
・ふくよかな ・高級感のある ・味わい深い ・リッチな
・しっかりした ・華やかな ・芯のある ・深みのある ・コクのある
・骨太な ・複雑な ・凝縮感のある ・特別な
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 酸味・旨味・甘み・辛味のバランスが秀逸。 ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 純米大吟醸としてはかなりはっきりとした骨格。フルボディ寄り。 ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・●・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 心地よい余韻。長く爽やかなフィニッシュ。 ］
総評・コメント
今回ご紹介するのは「久保田萬壽（まんじゅ）純米大吟醸」です。
「久保田シリーズ」の最高峰に位置付けられる「萬壽」が販売されたのは１９８６年、以来３５年の長きにわたって日本酒ファンを魅了し続けています。
２０２０年には時代に合った新しい「萬壽」の味わいを目指してクオリティアップをはかる等、常に品質向上に余念がありません。
「久保田シリーズ」の中でもトップの人気を誇るのも当然と言えるでしょう。
「久保田」というブランドを取り払っても、日本酒としての完成度の高さは群を抜いたものがあります。
「日本酒を代表する銘柄」と言ったとしても、決して過言ではありません。
以下、「久保田萬壽純米大吟醸」の基本データ（スペック）をあげます。
種類：純米大吟醸酒／アルコール度数：１５度／原材料：米（五百万石）、米麴／精米歩合：麹米５０％、掛米３３％／日本酒度：＋２．０／酸度：１．２／
「久保田萬壽」の味わいについて語る時、比較対象としやすいのが「久保田シリーズ」の「久保田純米大吟醸」です。
同じ純米大吟醸でありながら、味わいの方向性は全く異なります。
一言でその違いを言うならば、「久保田純米大吟醸」は新時代の久保田を目指して造られた、ポップでカジュアルな日本酒、「久保田萬壽」は日本酒造りの王道を貫いて醸された、複雑で高品質、懐の深い日本酒、といったところでしょうか。
「久保田純米大吟醸」が誕生したのは２０１７年、海外での販路拡大を狙ってモダンでカジュアルなボトルデザインやライトな酒質、スペインのバル等の料理にも似合いそうな味わいとなっていると以前ご紹介しました。
少し乱暴な表現になりますが、「やや上質な白ワイン」にも重なり合うイメージの味わいです。
反面、日本酒としての深みには欠けるきらいがあり、どうしても単調で薄っぺらい味わいになってしまいがちと捉える向きもあろうかと思います。
一方、「久保田萬壽」は精米歩合がほぼ同様（掛米にいたっては３３％にまで磨き上げている）にも関わらず、味わいは重厚で複雑、幾層の味のレイヤーや深み・膨らみや優しさといったニュアンスも感じられて、圧倒的な存在感があります。
優しい口当たりながら深いコクも味わえて、魚介類の天ぷらから焼き魚、焼き鳥など、幅広い料理とのペアリングが可能な日本酒です。
どちらが優れているという比較は意味がありませんが、「久保田純米大吟醸」は飲みやすさを追求した「新時代の日本酒」、「久保田萬壽」は３５年の「萬壽」の歴史を背負った「威風堂々たる日本酒」とも言えるかもしれませんね。
お値段は４，５００円程しますので、決して安い買い物ではありませんが、「ハレの日のとっておきの日本酒」を楽しみたいという人には、是非オススメしたい一本です！
