【ウイスキー テイスティング】 サントリー角瓶
【目次】
【基本データ】日本のウィスキーの歴史とともにあるウィスキー
・酒名 [ 角瓶 ]
・容量 [ 700ml ]
・アルコール度数[ 40% ]
・原産国 [ 日本 ]
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1●・・2・・・3・・・4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3●・・4・・・5
0 使ってはいけない(もったいない)
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2●・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー[ やや橙色がかった琥珀色 ]
香り
シリアル(穀物類)系
・大麦
樽香、熟成由来の香り
・オーク樽香
コメント[ 軽いオーク臭 ]
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・●・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ アタックは弱い ]
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・●・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ 穏やかな甘味 ]
辛味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・●・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ ややドライな風味]
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2●・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ 典型的な大衆向けウィスキー ]
味わいから感じるフレーバー
・ウッディ
コメント[ 極めて弱い樽香 ]
飲み口(風味・酒質)
・マイルド ・穏やかな ・落ち着いた ・控えめな
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3●・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ 平均的 ]
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・●・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ 軽い酒質 ]
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・●・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ すっと消えていく ]
総評・コメント
1937年、サントリーの創業者・鳥井信治郎さんが満を持して世の中に問うた超ロングセラー・ジャパニーズ・ウィスキー、それが「角瓶」です。
鳥井信治郎さんは「スコッチに負けない国産ウィスキーを作りたい」という悲願を持ってウィスキー造りに励み、そして1929年に「初の国産ウィスキー」と言われる「白札」を発売します。
しかしこの「白札」は、スコッチを強く意識するあまりスモーキーフレーバーがたちすぎていて、当時の日本人には不評でした。
この失敗を受けて「日本人の味覚に合う繊細な味わいのウィスキー」造りに再チャレンジ、そして完成した会心のウィスキーがこの「角瓶」だったという訳です。
とは言っても当時の「角瓶」の味わいは、現行の「角瓶」と比べてボディがしっかりとしていて甘みや飲み応えも深く、「質実剛健」さを感じさせるものだったと言われています(2015年にこの当時の角瓶の味わいを復活させた「復刻版角瓶」が販売されました)。
その後も時代の嗜好の変化に合わせて少しずつ味わいが調整されていて、現在の「角瓶」に至っています。
実はこの「角瓶」という名前ですが、販売された当初はボトルのどこにも「角瓶」という名前が刻印されていなかったそうです。
日本人好みの繊細な味わいのウィスキーが大ヒットし、ウィスキー愛好家の間でその形状から自然発生的に定着した名前がこの「角瓶」だったという逸話が残っています。
「角瓶」は、デイリーに飲むことを目的として作られた大衆向けウィスキーですが、戦後日本の復興を支えてきたウィスキーといっても過言ではありません。
その飲み口こそライトで飲みやすい一般的なウィスキーですが、味わい云々以上にジャパニーズ・ウィスキーの代表的銘柄として長く日本人に愛されてきました。
近年はハイボールブームの台頭により、居酒屋などでも盛んに見られるようになりましたが、素直な気持ちで飲んでみると、ストレートで飲んでも意外といけると思います。
同じサントリーの商品でも、「山崎」などのエイジ入りウィスキーがとんでもない高値で取引されている現状を考えると、「角瓶」のように安価でも安定感のあるジャパニーズ・ウィスキーを楽しむのが賢い選択なのかもしれませんね。