【ウイスキー テイスティング】宮城峡NV
【基本データ】今でも飲める宮城峡の名品ボトル
・酒名 [ 宮城峡NV(ノンビンテージ) ]
・容量 [ 700ml ]
・アルコール度数[ 45% ]
・原産国 [ 日本 ]
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・・2・・・3●・・4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3・・・4・・・5
● 使ってはいけない(もったいない)
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・●・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー[ 薄い黄色みがかった琥珀色 ]
香り
黒果実系
・カシス ・ブルーベリー ・プラム
柑橘系
・グレープフルーツ ・オレンジ
その他果実
・アプリコット ・スモモ ・フランボワーズ
スパイス系
・白、黒こしょう ・香辛料
花、草木、自然系
・ハチミツ ・藁 ・森林 ・木皮、木の根
樽香、熟成由来の香り系
・オーク樽香 ・バーボン樽香 ・バニラ ・ドライフルーツ
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・●・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ 色合いからは想像できないしっかりしたアタック ]
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3●・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ 香りの印象よりは甘みは控えめ ]
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント[ ノンビンテージのジャパニーズウイスキーとしては強い凝縮感 ]
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・●・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ いい意味で宮城峡のイメージを裏切るパワフルさ ]
味わいから感じるフレーバー
・スパイシー ・ウッディ ・フローラル ・フルーティ
飲み口(風味・酒質)
・マイルド ・じんわり ・優しい ・しなやかな ・柔らかな ・まろやかな
・温かな ・心地よい ・まったりとした ・甘やかな ・暖かみのある ・豊かな
・しっかりした ・コクのある
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・●・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ 45度とは思えないまろやかさ ]
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・●・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ 非常にはっきりとしたボディ ]
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3●・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント[ 適度なフィニッシュ感 ]
総評・コメント
以前ご紹介したように、ニッカでは原酒不足から全てのラインナップで年数表示をやめました。
この「宮城峡」にも、「宮城峡10年」「宮城峡12年」「宮城峡15年」といった傑出したラインナップがありましたが、今では入手困難なコレクターズアイテムとなってしまいました。
この「宮城峡NV」が、どのような年数の宮城峡モルトの樽をブレンドしているのかは定かではありませんが、一般的に考えれば最も熟成年数の浅い「宮城峡10年」に近い味わいになるのでは、と私は勝手に思い込んでいました。
ちなみにですが、「宮城峡10年」はその年数表示からは想像できない程の深みと甘みが、非常に高いレベルでまとめられていた傑作ウィスキーでした。
しかしながら試飲してみますと、香りからは甘やかな果実味やフローラルなフレーバーがたちあがってきて、まさに「宮城峡10年」を彷彿とさせるのですが、いったん口に含みますと、それらの特徴を残しつつも、パワフルな余韻に包まれます。
どちらかというと「宮城峡」は、「余市」と対比されることが多いことから、「柔らか」「優しい」といったキーワードで捉えられがちです。
もちろん、ラインナップによっては一概にあてはまるものではありません。
この「宮城峡NV」は、そういった宮城峡のイメージをいい意味で覆してくれる仕上がりになっていて、コストパフォーマンスの良さから考えても、今飲むべきジャパニーズ・ウィスキーとしてオススメできます。
ただし、ジャパニーズ・ウィスキーブームの影響から、この「宮城峡NV」ですらも安定的に酒屋が入荷することが難しくなってきました。
お酒全般に言えることですが、そのブランドのラインナップを変更したり、ボトルのラベルデザインを変えたりすると、味わいも変わってしまうことが往々にしてあります。
それもマイナス方向に変わってしまう事が多いですが、この「宮城峡NV」はその品質を落とさずに新しい価値観を打ち出すことに成功した珍しい例だと言えそうです。
現行のジャパニーズ・ウィスキーで、私たちが通常の価格帯で入手できるウィスキーとしては、間違いのない1本ですね。