【ウイスキー テイスティング】オーバン14年
【基本データ】”孤高のモルト”が放つ圧倒的存在感、西ハイランドの銘酒
・酒名 ［ オーバン14年 ］
・容量 ［ 700ml ］
・アルコール度数［ 43% ］
・原産国 ［ スコットランド・ハイランド地方 ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・・2・●・3・・・4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3・・・4・・・5
0● 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・・●・・・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ 綺麗なゴールド、少し赤褐色を帯びている ］
香り
赤果実系
・イチゴ ・ラズベリー ・さくらんぼ ・リンゴ
黒果実系
・カシス ・ブルーベリー ・プラム
柑橘系
・レモン ・グレープフルーツ ・シトラス
トロピカルフルーツ系
・マンゴー
その他果実
・桃 ・洋ナシ
スパイス系他
・白、黒こしょう ・ジュニパーベリー（松ヤニ） ・オレンジピール ・キニーネ
シリアル（穀物類）系他
・大麦
花、草木、自然系他
・海藻、潮の香り ・森林 ・ピート（泥炭） ・スモーク臭
樽香、熟成由来の香り
・オーク樽香 ・シェリー樽香 ・カカオ ・ドライフルーツ ・レーズン ・ナツメグ
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・●・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 優しいアタック、でもしっかり ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・●・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 麦芽の甘み ］
辛み
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・●・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 後味にドライ感が残る ］
塩味
なし 普通 強い
0・・・・・・●・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ わずかにブリニー ］
苦味・渋味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1●・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 健全なウィスキーに見られる苦味 ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・●・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 14年の年月を感じさせる熟成感 ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ”威風堂々”とでも言うべき個性あり ］
味わいから感じるフレーバー
・スパイシー ・ウッディ ・ピーティ ・フルーティ ・スモーキー
飲み口（風味・酒質）
・綺麗な・滑らかな・飾り気のない・落ち着いた・温かな
・外連味（けれんみ）のない・品格のある・豊かな・奥深い
・味わい深い・確かな・しっかりした・芯のある・深みのある
・コクのある・力強い
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・●4・・・・・・・・・5
コメント［ トータルバランスが秀逸 ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・●・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ かなり骨格のしっかりしたミディアムボディ ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ スムーズで微かな余韻が長く続く ］
総評・コメント
「オーバン蒸留所」の創業は１７９４年、西ハイランド地方の港町「オーバン」で設立されました。
「オーバン」とはゲール語で「小さな湾」を意味し、その名の通りマル島などの「ヘブリディーズ諸島」を臨む港町に佇んでいます。
「オーバン」についてしばしば言われるのは、「ハイランドモルトとアイラモルトの中間的な味わい」という表現です。
確かに「オーバン１４年」をテイスティングしてみると、ハイランドモルト（あるいはスペイサイドモルト）に見られるような華やか・フルーティでスパイシーな味わいと、微かにたなびくようなスモーキーでピーティな味わいが共存しています。
その理由については、蒸溜所のある西ハイランドの海岸という地理的な特性や、ポットスチルの形状や仕込み水など様々な要因が考えられていますが、詳しいことはわかりません。
「オーバン」はスコッチ愛好家の中では絶大な人気を誇る銘酒で、難点を挙げるとすればやや価格が高いことぐらいだと言われています。
代表的なブランドである「オーバン１４年」ですが、アルコール度数こそ４３％から４０％に引き下げられましたが、そのラベルデザインもここ３０年ほどほとんど変化がありません。
造り手のそういった「こだわり」もスコッチ愛好家に好感を持たれるのでしょうね。
ウィスキー評論家の土屋守さんは、その著書「モルトウィスキー大全」で「オーバン１４年」について、「時代に媚びない古典的な味わい」と評しましたが、まさにそんなイメージがぴったりです。
「銘酒」との呼び声が高い「オーバン」ですが、西ハイランド地方には「オーバン」以外の蒸留所はほとんどありません。
そういった意味でも「孤高のモルト」と呼ぶに相応しいでしょう。
