【ウイスキー テイスティング】グレンモーレンジ18年
【基本データ】”絶世の美女”を彷彿とさせる白眉のモルト
・酒名 ［ グレンモーレンジ18年 ］
・容量 ［ 700ml ］
・アルコール度数［ 43% ］
・原産国 ［ スコットランド・ハイランド地方 ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・・2・・●3・・・4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3・・・4・・・5
0● 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・●・・・・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ 非常に綺麗な黄金色、10年よりも明らかに濃いゴールド ］
香り
赤果実系
・イチゴ ・ラズベリー ・さくらんぼ ・ザクロ
黒果実系
・カシス ・プラム
柑橘系
・レモン ・オレンジ
トロピカルフルーツ系
・マンゴー ・パイナップル ・パパイヤ
その他果実
・桃 ・洋ナシ ・マーマレード
スパイス系他
・白、黒こしょう ・生姜（ジンジャー） ・シナモン ・香草類（ハーブ）
シリアル（穀物類）系他
・大麦 ・焼いたパン、トースト
花、草木、自然系他
・カエデ（メイプル） ・ハチミツ ・藁 ・海藻、潮の匂い ・ココナッツ
樽香、熟成由来の香り
・オーク樽香 ・シェリー樽香 ・バーボン樽香 ・ナッツ、クルミ
・バニラ ・ドライフルーツ
乳製品系
・バター
ペトロール（石油）アルコール臭系
・硫黄臭
コメント［ 微かな硫黄臭、劣化によるもの？ ］
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・●・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 非常に優しい口当たり ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4●・・・・・・・・5
コメント［ 様々なフルーツ、ハチミツ、バター、ビスケットなどの甘みが次々と出てくる ］
塩味
なし 普通 強い
0・・・●・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 微かにブリニー ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・●4・・・・・・・・・5
コメント［ 18年熟成が見事に表現されている ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ”完璧すぎるモルト”を具現化した一本、秀逸 ］
味わいから感じるフレーバー
・ウッディ ・フローラル ・フルーティ
飲み口（風味・酒質）
・マイルド・じんわり・しっとりとした・優しい・シルキー・クリーミー
・しなやかな・きめ細やかな・綺麗な・滑らかな・まろやかな・心地よい
・精妙な・まったりとした・とろけるような・馥郁（ふくいく）とした
・エレガント・優雅な・甘やかな・甘美な・上品な・気品のある・魅力的な
・ビロードのような・豊かな・奥深い・芳醇な・豊潤な・ふくよかな・円熟した
・凛とした・味わい深い・リッチな□偉大な・感動的な・しっかりした
・華やかな・芯のある・濃密な・飲み応えのある・深みのある・コクのある
・濃厚な・ボリュームのある
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・●・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 優れたバランス、香りがやや劣化しているか ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 優しい味わいながらも心が通ったボディ、フルボディ寄り ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4●・・・・・・・・5
コメント［ トロピカルフルーツのような甘い余韻が長くたゆたう ］
総評・コメント
今回ご紹介するのは「グレンモーレンジ１８年」で、以前テイスティングした「グレンモーレンジ１０年」の直系の系譜を継ぐ長期熟成モルトです。
「グレンモーレンジ」の伝統的手法である、「バーボン樽」での長期間の熟成を行い、仕上げに２年間以上のシェリー樽追加熟成を経てこの美酒は誕生します。
以前こちらでもご紹介した「スコッチモルト１８年最強説」ですが、この「グレンモーレンジ１８年」もまた、これを証明しているかのような傑出した出来栄えです。
特筆すべきはこの「甘さ」で、トロピカルフルーツやハチミツ、バターやビスケット、複数の花を思わせるような芳醇な味わいが、次から次へと現れては消えていきます。
「熟成のマジック」といってしまえばそれまでですが、単に樽の成分だけでこの甘さが成り立っていることに感動すら覚えます。
以前、ある女性バーテンダー（女性バーテンダーのことを「バーメイド」と呼ぶこともあります）とこの「グレンモーレンジ１８年」をテイスティングしたことがあるのですが、そのときに彼女がポツリと「私はこういう女性になりたい・・・」と言ったことを鮮明に覚えています。
その意味を問うと、曰く「女性らしい優しさを前面に出しつつも、凛として一本芯が通っていて、自立した貴婦人を思わせるイメージ」との回答でした。
「グレンモーレンジ１８年」の特長を見事に捉えていて、正鵠を得た面白い表現だと感心させられました。
私見ではありますが、「入手が容易な現行ボトル」で「値段が１万円前後」という条件の元で、「極めつきのスコッチモルトを一本だけ選べ」と言われれば、私は「グレンモーレンジ１８年」を強く推します。
（私事で恐縮ですが、実際に私はあるホテルバーでこの「グレンモーレンジ１８年」を常にボトルキープさせてもらっています。)
お値段は１万円程度しますので、決して安い買い物ではありませんが、お値段以上に価値のある一本です。
ウィスキー初心者からウィスキーファンまで、万人にお勧めできる正真正銘の銘酒です！
