【ウイスキー テイスティング】アラン ポートカスクフィニッシュ
【基本データ】ポートワイン樽とのマッチングが奏功したアランモルト
・酒名 ［ アラン ポートカスクフィニッシュ ］
・容量 ［ 700ml ］
・アルコール度数［ 50% ］
・原産国 ［ スコットランド・アイランズ（アラン島） ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・・2・・・3・●・4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3・・・4・・・5
0● 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・●・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ かなり褐色（茶色み）が強い琥珀色、ブロンズ色 ］
香り
赤果実系
・イチゴ ・ザクロ ・リンゴ
黒果実系
・プラム ・黒色ぶどう
柑橘系
・オレンジ ・シトラス ・マスカット
その他果実系
・桃 ・洋ナシ ・アプリコット ・イチジク ・マーマレード
スパイス系他
・白、黒こしょう ・シナモン ・紅茶 ・オレンジピール
・漢方薬 ・朝鮮人参 ・イソジン
シリアル（穀物類）系他
・大麦 ・焼いたパン、トースト ・しょうゆ
花、草木、自然系他
・桜 ・カエデ（メイプル） ・ハチミツ ・腐葉土 ・キノコ類
・サトウキビ（黒糖） ・ココナッツ ・スモーク臭
樽香、熟成由来の香り
・オーク樽香 ・ポート樽香 ・コーヒー ・チョコレート ・カラメル
・バニラ ・ドライフルーツ ・レーズン ・プルーン ・燻香・焦げ臭
・クッキー ・ビスケット
乳製品系
・バター
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4●・・・・・・・・5
コメント［ 強い、ハイプルーフのもたらす強烈なアタック ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・●4・・・・・・・・・5
コメント［ バニラ、ハチミツ、レーズンなどの濃厚な甘み。スイーツを食べているよう ］
苦味・渋味
なし 普通 強い
0・・●・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ ポートカスクの微かな苦味 ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 熟成感よりもポートワインからくるぶどうの凝縮感の強さ ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・●・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ アランとポートカスクの融合 ］
味わいから感じるフレーバー
・ヨード様 ・ウッディ ・フローラル ・フルーティ
飲み口（風味・酒質）
・まとまった ・ケーキのような ・まったりとした ・とろけるような
・馥郁（ふくいく）とした ・甘やかな ・暖かみのある ・ビロードのような
・豊かな ・奥深い ・芳醇な ・豊潤な ・ふくよかな ・官能的な
・艶やかな ・味わい深い ・確かな ・リッチな
・しっかりした ・どっしり ・華やかな ・厚みのある ・濃密な
・飲み応えのある ・深みのある ・コクのある ・濃厚な
・ボリュームのある ・はっきりとした ・力強い ・骨太な
・パワフルな ・熱っぽい ・重厚な ・強烈な ・凝縮感のある
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ アランモルトとポート樽との相性がいい ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ フルボディよりの芯のあるミディアムボディ ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・●・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ それほど長くはないが、ポートカスクの香りが残る ］
総評・コメント
今回ご紹介するのは「アランポートカスクフィニッシュ」です。
以前こちらでご紹介した「アランマディラカスクフィニッシュ」と同様のシリーズの一本で、こちらは名前の通り「ポートワイン」の空き樽でアランモルトを追加熟成させています。
当然ながら共通点が多く、アルコール度数５０％・冷却濾過なし（ノンチルフィルター）・色づけなし（ノンカラーリング）・アランのマスターディスティラーのジェームス・マクタガート氏による監修などの点は変わっていません。
そのためか味わいの組み立てが似通っていて、まずはアラン蒸溜所（ロックランザ蒸溜所）伝統のトラディショナルオーク樽での熟成を経て、更にそれぞれの個性溢れる樽で追加熟成させています。
「マディラワイン」の場合、「世界三大酒精強化ワイン」の中でも複雑な味わいのメーカーが多く、一方で「ポートワイン」は上質な甘みを持つことで知られています（もちろん全ての商品がこの傾向に当てはまる訳ではありません）。
従って「マディラカスクフィニッシュ」の場合はややバランスに欠けて複雑な味わいになり、こちらの「ポートカスクフィニッシュ」はまとまりのある「分かりやすい味わい」になっていいます。
「アランモルト」とポートワイン樽の相性が良かったのかもしれません。
もちろんウィスキーは嗜好品ですので、全ての人がこのような印象を持つ訳ではありませんが、バランスの良さという点では、こちらの「ポートカスクフィニッシュ」に軍配が上がる気がします。
「マディラカスクフィニッシュ」同様、「ポートカスクフィニッシュ」も今ではオールドボトルになってしまっていて、なかなか簡単には入手できなくなっています。
気になる人は、最寄りのＢＡＲなどで探して試してみるのがいいかもしれませんね。
