【ウィスキー テイスティング】ラフロイグ10年
【基本データ】英国王室御用達の勅許を得た”アイラモルトの王”
・酒名 ［ ラフロイグ10年 ］
・容量 ［ 700ml ］
・アルコール度数［ 40% ］
・原産国 ［ スコットランド・アイラ島 ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・●2・・・3・・・4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3・・・4・・・5
0● 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2●・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ 非常に綺麗なゴールド。黄金色 ］
香り
赤果実系
・ザクロ
黒果実系
・プラム
柑橘系
・オレンジ
その他果実
・フランボワーズ ・マーマレード
スパイス系他
・白・黒こしょう ・生姜（ジンジャー） ・シナモン
・香草類（ハーブ） ・ジュニパーベリー（松ヤニ） ・イソジン
シリアル（穀物類）系他
・大麦
花、草木、自然系他
・ミント ・青草 ・海草 ・海藻・潮の匂い ・ピート（泥炭）
・スモーク臭 ・樹脂 ・松の木 ・樹液
樽香、熟成由来の香り
・オーク樽香 ・バーボン樽香 ・バニラ ・燻香・焦げ臭
・タバコ ・ヨード香 ・炭 ・焚き火
ペトロール（石油）アルコール臭系
・硫黄臭 ・ダンボール ・消毒液
コメント［ 正露丸のような匂い ］
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3●・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ スモーク集やヨード香は強烈だが、アタックは中庸 ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・●・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 思った以上にバニラ様の甘味あり ］
辛み
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ かなり強めのドライ感が出てくる ］
塩味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・・・・・●・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 潮や磯、海藻のような塩味 ］
苦味・渋味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1・●・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ ビターチョコのような苦味 ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・●・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 熟成感はまずまず ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4●・・・・・・・・5
コメント［ 強烈なスモーキーさ、焦げ臭さ、ヨード香 ］
味わいから感じるフレーバー
・スパイシー ・ヨード様 ・ピーティ ・オイリー ・スモーキー
飲み口（風味・酒質）
・キリッと ・切れ味ある ・ドライ ・ピリッとした ・滑らかな ・甘やかな
・豊かな ・味わい深い ・確かな ・非凡な ・並外れた ・際立った ・飲み応えのある
・深みのある ・ボリュームのある ・はっきりとした ・圧倒的な ・力強い
・パンチの効いた ・パワフルな ・熱っぽい ・ヘビーな ・強烈な ・荒々しい
・インパクトのある ・ビッグな ・独特の ・ユニークな ・クセのある ・特別な
・爆発したような ・病みつきになる ・焦げたような ・個性的な ・埃っぽい
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ アイラモルトとしてのバランスに優れている ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3●・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 独特のスモーク臭やヨード香のイメージが先行するが、ボディはミディアム ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ スモーキーフレーバーやヨード香が長くゆったり残り続ける ］
総評・コメント
今回は「ラフロイグ１０年」をご紹介します。
「ラフロイグ蒸留所」の設立は１８１５年、ドナルドとアレックスのジョンストン兄弟によって建てられました。
場所はアイラ島の南岸、「ラフロイグ」とはゲール語で「広い入り江の美しい窪地」を表していて、その名の通り蒸留所は美しい海辺に面して建てられているそうです。
「ラフロイグ」は「アイラモルトの王」とも呼ばれていて、アイラモルトの代名詞とも言える存在です。
それを証明するかのように、１９９４年にシングルモルトウィスキーとしては初の「英国王室御用達（ロイヤルワラント）」を下賜されました。
「英国王室御用達」は現在、エリザベス女王・エジンバラ公・プリンス・オブ・ウェールズであるチャールズ皇太子のお三方が決定できることになっていますが、とりわけチャールズ皇太子のお気に入りが「ラフロイグ」だそうです。
このため、ラベルの上部や蒸留所の白い外壁にも「プリンス・オブ・ウェールズ」の紋章である「３本のダチョウの羽」があしらわれています。
この紋章は「平和の盾」とも呼ばれていて、「ラフロイグ」の品質の高さを保証しています。
こちらの「ラフロイグ１０年」は「７００ｍｌ／アルコール度数４０％」となっていますが、これは「並行輸入品」です。
正規輸入代理店であるサントリー（２０２１年３月現在）が扱っている「正規輸入品」は、「７５０ｍｌ／アルコール度数４３％」で仕様が異なります。
この「ラフロイグ１０年」のテイスティングですが、驚くほどのヨード臭やピート香、焦げたようなスモーク臭や磯の香りが押し寄せてきます。
同じアイラモルトの「アードベッグ１０年」と似通っている点も多いのですが、突き刺すような荒々しさは「ラフロイグ１０年」のほうが強烈に感じました。
一方で、「アードベッグ１０年」は全体的にバランスが良く、味わいには甘みが強調されているように思います。
ピートレベル（スモーキーな味わい）を計る指標として、一般的に「フェノール値」が使われることが多いのですが、「ラフロイグ」のそれは約４５ｐｐｍとなっていて、かなり強烈です。
一方で「アードベッグ」のフェノール値は約５５ｐｐｍとされていて、これはアイラモルトでも最強クラスとなります。
味わいからみれば、より「ラフロイグ１０年」のほうがピーティ・スモーキーに感じられますが、ドライな後口がその差になっているのかもしれません。
いずれにしても、４０００円台の価格帯で「アイラモルトの王」が楽しめるのは嬉しい限りですね。
