【ウィスキー テイスティング】グレンモーレンジ19年 ファイネストリザーブ
【基本データ】免税店向け限定販売の非常にレアなグレンモーレンジ
・酒名 ［ グレンモーレンジ19年 ファイネストリザーブ ］
・容量 ［ 700ml ］
・アルコール度数［ 43% ］
・原産国 ［ スコットランド・ハイランド地方 ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・・2・・・3・・・4・●・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3・・・4・・・5
0● 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・●・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ かなり薄めの黄金色。レモン水のような ］
香り
赤果実系
・イチゴ ・さくらんぼ ・リンゴ
黒果実系
・カシス ・黒色ぶどう
柑橘系
・レモン ・オレンジ ・シトラス ・青リンゴ
トロピカルフルーツ系
・ライチ ・マンゴー
その他果実
・アプリコット（杏） ・フランボワーズ
スパイス系他
・白・黒こしょう ・生姜（ジンジャー） ・シナモン ・紅茶
・香草類（ハーブ） ・香辛料 ・キュンメル（姫ウイキョウ） ・ハッカ
シリアル（穀物類）系他
・大麦
花・草木・自然系他
・ラベンダー ・ミント□梅 ・カエデ（メイプル） ・ハチミツ ・土
・森林 ・サボテン類 ・サトウキビ（黒糖） ・スモーク臭 ・樹脂
樽香・熟成由来の香り
・オーク樽香 ・シェリー樽香 ・バーボン樽香
・バニラ ・ドライフルーツ ・燻香・焦げ臭
ペトロール（石油）・アルコール臭系
・セメダイン・ボンド ・消毒液
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・●・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 若干のアルコール感は感じられるが、総じて柔らか ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ マンゴーやトロピカルフルーツ系の爽やかな甘さが残る ］
辛み
弱い 普通 強い
1・・●・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ファーストアタックで微かなドライ感 ］
塩味
なし 普通 強い
0・・・・●・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 中間で僅かに塩味 ］
苦味・渋味
なし 普通 強い
0・・・・・●・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ パッションフルーツのようなフィニッシュの中に微かに苦み ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 19年熟成の確固たる熟成感 ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・●4・・・・・・・・・5
コメント［ ”免税店向け限定リリース”のレアボトル ］
味わいから感じるフレーバー
・ウッディ ・フローラル ・フルーティ
飲み口（風味・酒質）
・ピュア ・デリケート ・爽やか ・澄み切った ・繊細な ・フレッシュ
・洗練された ・生き生きとした ・溌剌とした ・鮮やかな ・瑞々しい
・香（かぐわ）しい ・マイルド ・しっとりとした ・優しい ・クリーミー
・きめ細やかな ・柔らかな ・綺麗な ・滑らかな ・まろやかな ・ソフト
・温かな ・メロー ・心地よい ・口当たりの良い ・伸びやかな
・馥郁（ふくいく）とした ・優美な ・エレガント ・甘やかな ・暖かみのある
・甘美な ・上品な ・気品のある ・魅力的な ・豊かな ・奥深い ・芳醇な
・豊潤な ・ふくよかな ・高級感のある ・円熟した ・味わい深い ・華やかな
・芯のある ・飲み応えのある ・深みのある
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 抜栓直後はバラツキがあるが、時間経過とともにまとまってくる ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・●・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ややライト寄りのミディアムボディ ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・●4・・・・・・・・・5
コメント［ 南国フルーツの味わいが長く残り続ける ］
総評・コメント
今回ご紹介するのは「グレンモーレンジ１９年ファイネストリザーブ」です。
以前にも少し触れましたが、「グレンモーレンジ」はハイランド地方の北部ロス州、テインの町で作られています。
かつてこの町でグレンモーレンジを作っていた１６人の職人を指す「テインの１６人の男達」のキャッチコピーでも有名で、このボトルにも「ＰＥＲＦＥＣＴＥＤ ＢＹ ＳＩＸＴＥＥＮ ＭＡＮ ＯＦ ＴＡＩＮ」の文字が見られます。
本番スコットランドでは最も売れているシングルモルトとしても知られていますが、世界的に見ると「グレンフィディック」「グレンリベット」「マッカラン」に次いで４番手となります。
前述の３つのビッグネームと見比べると、改めて「グレンモーレンジ」の人気の高さが窺えますね。
「グレンモーレンンジ蒸留所」の特徴としては
当時ウィスキー造りには不向きだとされた硬水で仕込みや加水を行なっていること
スコットランド全土で最も背の高いポットポストル（５．１４メートル）を使っていること
ブレンデッドウィスキー用の原酒を一切提供していないこと等
数々のこだわりで知られています。
更に樽へのこだわりにも相当のものがあり、かつての「グレンモーレンジ蒸留所」は、アメリカのミズーリ州でホワイトオークを原木で買い付けて樽を作り（デザイナーカスク）、これをバーボンで詰めた後の樽のみを使用するという徹底ぶりでした。
今でもホワイトオークへのこだわりは変わっていませんが、バーボン樽熟成の後の追加熟成（追熟・後熟）には非常にチャレンジングになっていて、現在後熟に使われている樽は正に多種多様です。
その巧みな「樽使い」の手腕は世界から高評価を得ており、今では「樽のパイオニア」とまで呼ばれるまでになっています。
２００４年から「グレンモーレンジ蒸留所」は、フランス「ＬＶＭＨ（モエヘネシー・ルイヴィトン）社」の傘下に入っています。
誰もが知る超有名ファッションブランド「ルイヴィトン」の親会社ですが、この影響を受けてか、ボトルデザインや箱もラグジュアリーで美しいものになっています（「グレンモーレンジ１９年」の箱も高級感に溢れていて、捨てるのがもったいないくらいです）。
この「グレンモーレンジ１９年ファイネストリザーブ」ですが、バーボン樽で１５～１６年間の熟成を経た後に、スパニッシュオークシェリー樽で３～４年間の追加熟成（後熟）を行った原酒を３０％程度ブレンドしているそうです。
その味わいですが、確かに「グレンモーレンジ１８年」のニュアンスと似た雰囲気を持っています。
トロピカルフルーツ系の甘みや華やかなアロマは、「グレンモーレンジ１８年」を彷彿とさせます。
一方で「グレンモーレンジ１８年」のむせかえるような南国フルーツのテイストよりもやや落ち着いた趣があり、変わりにバニラのようなバーボン樽のエッセンスが前面に出ている印象を受けます。
どちらも間違いなく傑作モルトであり、味わいの甲乙を付けがたいボトルですが、「グレモーレンジ１９年」は免税店向けの限定発売ボトルです。
コロナ禍の現在、海外への旅行は極めて困難ですが、ネットでの購入もチャンスはごく限られます（私自身は、コロナウィルス拡大前に韓国旅行に行った知人のお土産としていただきました）。
まずは「グレンモーレンジ１８年」で味わいを想像してみてはいかがでしょうか？
