【ウィスキー テイスティング】ジョニーウォーカー 12年 黒ラベル
【基本データ】“昭和のジョニ黒”のクオリティを今に引き継ぐ高品質ボトル
・酒名 ［ ジョニーウォーカー １２年 黒ラベル ］
・容量 ［ 700ml ］
・アルコール度数［ 40% ］
・原産国 ［ スコットランド ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・●・2・・・3・・・4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3・●・4・・・5
0 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・●・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ やや赤みの強い琥珀色。マホガニー寄り ］
香り
赤果実系
・さくらんぼ ・ザクロ ・リンゴ
黒果実系
・カシス ・ブラックベリー ・プラム
柑橘系
・レモン ・グレープフルーツ ・シトラス
トロピカルフルーツ系
・パイナップル
その他果実
・スイカ ・桃 ・洋ナシ ・アプリコット（杏）
スパイス系他
・白・黒こしょう ・シナモン ・ウーロン茶 ・漢方薬 ・イソジン
シリアル（穀物類）系他
・大麦 ・小麦 ・とうもろこし
花・草木・自然系
・ラベンダー ・梅 ・ハチミツ ・腐葉土 ・海草 ・海藻・潮の匂い
・ピート（泥炭） ・ココナッツ ・スモーク臭
樽香・熟成由来の香り
・オーク樽香 ・シェリー樽香 ・コーヒー ・チョコレート ・カラメル
・バニラ ・ドライフルーツ ・レーズン ・プルーン ・燻香・焦げ臭 ・ヨード香
乳製品系
・クリーム
ペトロール（石油）・アルコール臭系
・革製品 ・ダンボール
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・●・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 軽いスモーク臭を伴う中庸なアタック ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・●・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ウッディでバニラを思わせる甘み ］
辛み
弱い 普通 強い
1・・●・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ フィニッシュで微かなドライ感 ］
苦味・渋味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・●・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 樽由来の嫌みのない苦み ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 香りと味わいの両面でしっかりした熟成感を感じる ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・●4・・・・・・・・・5
コメント［ ジョニーウォーカーのフラッグシップボトルとしての個性 ］
味わいから感じるフレーバー
・ヨード様 ・ウッディ ・ピーティ ・フローラル ・フルーティ
飲み口（風味・酒質）
・デリケート ・洗練された ・雑味のない ・マイルド ・じんわり ・しっとりとした
・滑らかな ・まろやかな ・メロー ・心地よい ・まったりとした ・甘やかな
・暖かみのある ・豊かな ・芳醇な ・豊潤な ・円熟した ・味わい深い
・しっかりした ・華やかな ・芯のある ・コクのある ・凝縮感のある
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 秀逸なバランス。GOOD ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・●・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ややしっかりとしたミディアムボディ ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・●・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ウッディなニュアンスがフィニッシュの中に拡がる ］
総評・コメント
今回ご紹介するのは「ジョニーウォーカー１２年黒ラベル」です。
前回こちらでご紹介した「ジョニ赤」のアッパークラス、それがこの通称「ジョニ黒」です。
現在全世界で「最も売れているスコッチ」として知られている「ジョニーウォーカー」シリーズですが、４０年程前の日本においても絶大な人気を誇るスコッチでした。
スコッチウィスキーをよく知らない一般人にも「ジョニ黒」の呼び名は浸透していて、当時の日本人にとっては「高嶺の花」のブランドでした。
１９８９年の酒税法改正前は現在より輸入関税が高かったことも影響して、値段そのものが高かったこともその一因です。
しかしながら当時の高級ウィスキーの代名詞、「舶来スコッチウィスキー」の代表的銘柄として「ジョニ黒」の揺るぎない地位が確立されていたことが最も大きな要因であったと推測されます。
当時の日本では「ハレの日のジョニ黒」という飲み方が一般的で、これほど日本人に人気のあるスコッチは他になかったのではないかと思います。
「ジョニーウォーカー１２年黒ラベル」のキーモルトですが、スカイ島の「タリスカー」以外にも「カーデュ」「ラガヴーリン」などが使用されていて、それ以外にも使われた原酒は４０種類以上にものぼります。
そのせいか、「ジョニ赤」に比べて「スモーキー・ピーティ」なニュアンスをより感じ取ることができます。
「ジョニーウォーカー１２年黒ラベル」の味わいですが、一言で言えば「傑出したバランスの良さ」にあります。
香りと味わい・後味などを総合して、一般の人が「スコッチと聞いて思い浮かべる美味いウィスキー」の全ての要素が詰まっている一本です。
このクオリティで価格２０００円台という事実には驚嘆させられます。
「全てのスコッチの基準」と表現されることにも納得です。
加えて上述したように、昭和の時代から「ジョニ黒」は日本人に長く愛飲されてきたともあり、現在でも４０年程前のオールドボトルも比較的容易・かつ廉価で購入が可能です。
味わいは現行ボトルとは全く異なりますが、オールドボトルの「ジョニ黒」らしい実に奥深い複雑さや濃厚さが感じられます。
在りし日の「ジョニ黒」に思いを馳せたい方がいましたら、ぜひネットなどで探してみてください！
