【ウィスキーテイスティング】ジョニーウォーカー ダブルブラック
【基本データ】”ジョニ黒”をベースに、よりスモーキーさを追求した一本
・酒名 ［ ジョニーウォーカー ダブルブラック ］
・容量 ［ 700ml ］
・アルコール度数［ 40% ］
・原産国 ［ スコットランド ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・●2・・・3・・・4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2●・・3・・・4・・・5
0 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・●・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ かなり濃い赤褐色。赤みが強い ］
香り
赤果実系
・イチゴ ・リンゴ
黒果実系
・プラム
柑橘系
・オレンジ ・シトラス ・青リンゴ
トロピカルフルーツ系
・パイナップル
その他果実
・洋ナシ ・マーマレード
スパイス系他
・白・黒こしょう ・紅茶 ・ウーロン茶 ・ジュニパーベリー（松ヤニ）
・リンドウ ・オレンジピール ・キニーネ
ミネラル系他
・石灰
シリアル（穀物類）系他
・大麦 ・小麦 ・とうもろこし ・焼いたパン・トースト
花・草木・自然系他
・バラ ・ミント ・梅 ・土 ・海藻・潮の匂い
・ピート（泥炭） ・スモーク臭 ・木皮・木の根
樽香・熟成由来の香り
・オーク樽香 ・シェリー樽香 ・チョコレート ・カラメル
・ドライフルーツ ・レーズン ・燻香・焦げ臭 ・ヨード香 ・炭 ・焚き火
乳製品系
・バター
ペトロール（石油）・アルコール臭系
・革製品 ・硫黄臭 ・ダンボール
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・●・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ かなりスモーキーなアタック。煙以外の要素がほとんど感じられない ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・●・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 煙の奥から穏やかな甘みが追いかけてくる。 ］
辛み
弱い 普通 強い
1・・・・・●・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ わずかな辛み。 ］
塩味
なし 普通 強い
0・・・・・●・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 少ししょっぱい風味。 ］
苦味・渋味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・・・・・・●・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 赤ワインのタンニンのような苦み。 ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3●・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ アイラモルトが凝縮されたようなイメージ。 ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・●・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ジョニ黒をアイラモルトに寄せているが、もう一つ。 ］
味わいから感じるフレーバー
・ヨード様 ・ウッディ ・ピーティ ・スモーキー
飲み口（風味・酒質）
・キリッと ・シャープ ・刺激的な ・ピリッとした ・じんわり ・素朴な
・暖かみのある ・確かな ・しっかりした ・力強い ・パワフルな ・熱っぽい
・独特の ・ユニークな ・焦げたような
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・●・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ もう一つ。ジョニ黒のバランスの良さには及ばない。 ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・・●・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 味わいと反比例するように軽い酒質。 ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・●・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ スモーキーな余韻が残る。 ］
総評・コメント
今回ご紹介するのは「ジョニーウォーカー ダブルブラック」です。
もともとは「ジョニ黒」などのレギュラーシリーズではなく、免税店向けの限定発売でしたが、その人気から数量を絞って販売されているようです。
販売元の「キリンビール」の公式サイトを見てみると、「ジョニーウォーカーのフラッグシップボトルである黒ラベル１２年の特長的フレーバー、スモーキーさを更に高めたのがダブルブラック」だと記されています。
確かに「ジョニーウォーカー黒ラベル」のキーモルトである「カーデュ」「タリスカー」「ラガヴーリン」を思わせる風味は感じられますが、よりスモーキーなニュアンスが前面に出ていて、アイラモルトやアイランズモルトの比率を高めてブレンドしているようにも感じられます。
一方で「ジョニーウォーカー黒ラベル」の傑出したバランスの良さは影を潜めてしまっていて、スモーキーさを意識するあまりに、ウィスキーとしてのトータルバランスが崩れてしまった感も否めません。
アイラモルトのパワフルさや力強さには及ばず、かといって「ジョニーウォーカー黒ラベル」の万人に受け入れられる「飲みやすさ」も弱くなっていて、全体として中途半端な仕上がりとなっています。
「ジョニーウォーカー」ブランドの中でも、ニッチな味わいの分野を狙ったその意気込みには敬意を表しますが、結果的には（私個人としては）もう一つの出来栄えでした。
狙いとする「アイラモルト風味のブレンデッドウィスキー」には他のブランドの成功例も数多くあります。
そうしたブレンデッドウィスキーとの味わいの比較、更に２，０００円台という価格帯も総合的に考慮して、この「ダブルブラック」の評価を下してみるのがいいかと思います。
