【ウィスキー テイスティング】ウィリアム・ローソン ファイネスト 特級ボトル
【基本データ】今や日本では稀な、ウィリアムローソンの特級ボトル
・酒名 ［ ウィリアムローソン ファイネスト 特級ボトル ］
・容量 ［ 750ml ］
・アルコール度数［ 43% ］
・原産国 ［ スコットランド ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・・2・・・3・・●4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3・・・4・・・5
0● 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2●・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ 輝くようなゴールド色。美しい ］
香り
赤果実系
・イチゴ ・さくらんぼ ・リンゴ
黒果実系
・カシス ・ブルーベリー ・黒色ぶどう
柑橘系
・レモン ・グレープフルーツ ・シトラス ・青リンゴ
トロピカルフルーツ系
・パイナップル ・キウイ
その他果実
・洋ナシ
スパイス系他
・白・黒こしょう ・生姜（ジンジャー） ・緑茶 ・ジャスミン茶
・香草類（ハーブ） ・ジュニパーベリー（松ヤニ）
ミネラル系他
・石灰 ・チョーク ・貝殻
シリアル（穀物類）系他
・大麦 ・小麦 ・とうもろこし
花・草木・自然系他
・バラ ・スミレ ・ミント ・カエデ（メイプル） ・ハチミツ
・枯れ草 ・藁（わら） ・サボテン類 ・サトウキビ（黒糖） ・松の木
樽香・熟成由来の香り
・オーク樽香 ・シェリー樽香 ・バーボン樽香 ・アーモンド
・カラメル ・バニラ ・ドライフルーツ ・レーズン
乳製品系
・バター
ペトロール（石油）・アルコール臭系
・セメダイン・ボンド ・シンナー臭
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・●・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ピリッとした口当たりのアタック ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・●・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 甘みは弱い。僅かにカラメル ］
辛み
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・●・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 最初から最後まで一貫してドライ感 ］
酸味
なし 普通 強い
0・・・●・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 僅かに酸味？ ］
苦味・渋味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・・●・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 苦味は抑え気味 ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・●・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 熟成感があまり感じられない ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 今や日本で見かけることが少ないウィリアムローソンの特級ボトル ］
味わいから感じるフレーバー
・スパイシー ・ウッディ ・フルーティ
飲み口（風味・酒質）
・キリッと ・切れ味ある ・シャープ ・淡麗 ・フレッシュ ・ドライ ・刺激的な
・ピリッとした ・じんわり ・しっとりとした ・伸びやかな ・馥郁（ふくいく）とした
・優美な ・上質な ・奥深い ・味わい深い ・しっかりした ・深みのある
・はっきりとした ・熱っぽい ・独特の ・複雑な ・特別な ・個性的な
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・●・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 味わいの決め手となるパーツがバラバラに存在しているイメージ ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・●・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ライトボディ。かなり軽め ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・●・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ほとんど余韻が感じられない。プツンと途切れる ］
総評・コメント
今回ご紹介するのは「ウィリアムローソン・ファイネスト（特級ボトル）」です。
注．「ウィリアムローソンズ」と表記する場合もありますが、ここでは「世界の名酒事典」の表記に従います。
「ウィリアムローソン」社の創業は、ボトルネックにも表示されているように１８４９年になります。
「ウィリアムローソン」という名前は人名なのですが、通常ブレンデッドスコッチに見られるような創業者の名前ではなく、この会社に勤めていた社員の名前だそうです。
なぜ一介の社員の名前がウィスキーのブランド名となったのかは未だに謎となっています。
「ウィリアムローソン」社の名前はほとんど知られていませんが、モルトファンには馴染みのあるハイランド地方の「マクダフ蒸溜所」を１９７２年に買収しています。
これは「ウィリアムローソン」のキーモルトを確保するためで、シングルモルトとしては「グレン・デヴェロン」というブランド名で販売されています。
現在日本ではほとんど見ることがない「ウィリアムローソン」ですが、１９９０年代までは正規代理店により輸入されていました。
日本ではウィスキーファン以外での知名度が低い「ウィリアムローソン」ですが、世界的に見ればフランスやロシア、南米でも人気が高く、スコッチ売上げランキングでも上位に格付けされるほどです。
もともと会社としての方針でも「ライトなウィスキーを市場に送り出す」ことを社是としており、この「ウィリアムローソン・ファイネスト（特級ボトル）」からもそのニュアンスは伝わってきます。
私自身は現行の「ウィリアムローソン」を飲んだことがないので比較のコメントはできないのですが、この特級ボトルは非常に複雑な顔を出してきます。
香りはオールドボトル特有のフルーツのような甘いアロマを発しています。
口に含むとちょっとドライな飲み口を感じ、現行のウィスキーとまではいかなくてもアルコールの人工的な辛みが出てきます。
といっても明確な劣化臭と断じることができるフレーバーは拾うことができず、様々な状況から総合的に判断をして劣化がしているのだろうという推定をしているに過ぎません。
実はこのようなテイスティングを行なう背景がありまして、２０年程前にこの「ウィリアムローソン（特級ボトル）」の試飲をさせてもらったことがあります。
その時の「ウィリアムローソン」は完璧な状態で、オールドボトルが万事良好なときにはこんなにも深淵でまろやかな味わいになることに感激した記憶があるからです。
香りや味わいの節々から「ウィリアムローソン」のポテンシャルを感じられますが、やはりこの「特級ボトル」が劣化しているのは間違いなさそうです。
もしリーズナブルな価格で「ウィリアムローソン」のオールドボトルを見かけることがありましたら、ぜひ購入＆テイスティングをオススメします！
