【ウィスキー テイスティング】バランタイン 17年 旧ボトル
【基本データ】”最もスコッチらしいスコッチ”の味わいを体現したボトル
・酒名 ［ バランタイン17年 旧ボトル ］
・容量 ［ 700ml ］
・アルコール度数［ 40% ］
・原産国 ［ スコットランド ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・・2・・・3●・・4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3・・・4・・・5
0● 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・●・・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ ファイネストとほぼ同色。気持ちゴールドが濃い程度 ］
香り
赤果実系
・イチゴ ・さくらんぼ ・リンゴ
黒果実系
・カシス ・ブルーベリー ・黒色ぶどう
柑橘系
・レモン ・グレープフルーツ ・オレンジ ・青リンゴ
トロピカルフルーツ系
・ライチ ・パイナップル ・キウイ
その他果実
・スイカ ・洋ナシ ・アプリコット（杏）
スパイス系他
・白・黒こしょう ・生姜（ジンジャー） ・ウーロン茶 ・香草類（ハーブ）
・ジュニパーベリー（松ヤニ） ・オレンジピール ・漢方薬 ・イソジン
ミネラル系他
・石灰 ・チョーク
シリアル（穀物類）系他
・大麦 ・小麦 ・とうもろこし
花・草木・自然系他
・ラベンダー ・ミント ・カエデ（メイプル） ・ハチミツ ・藁（わら）
・土 ・サトウキビ（黒糖） ・ピート（泥炭） ・ココナッツ ・スモーク臭
樽香・熟成由来の香り
・オーク樽香 ・バーボン樽香 ・カカオ ・アーモンド ・カラメル
・バニラ ・ドライフルーツ ・レーズン ・燻香・焦げ臭
乳製品系
・クリーム
ペトロール（石油）・アルコール臭系
・セメダイン・ボンド
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ かなり重厚な飲み口。しっかり。 ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・●・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ バニラのような甘みと相まって、ウッディな甘みも追いかけてくる。 ］
辛み
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・●・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 味わいの中間でスパイシーさ。 ］
塩味
なし 普通 強い
0・・・●・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ ほんとにブリニー ］
苦味・渋味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・●・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 爽やかな渋み ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・●・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 17年の熟成にしてはやや弱いか？ ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ バランタインの実力が十二分に感じられる一本 ］
味わいから感じるフレーバー
・スパイシー ・ウッディ ・ピーティ ・フルーティ ・スモーキー
飲み口（風味・酒質）
・デリケート ・爽快な ・繊細な ・洗練された ・雑味のない ・マイルド
・じんわり ・クリーミー ・しなやかな ・きめ細やかな ・心地よい
・伸びやかな ・馥郁（ふくいく）とした ・エレガント ・甘やかな
・暖かみのある ・上質な ・豊かな ・奥深い ・芳醇な ・豊潤な
・高級感のある ・味わい深い ・リッチな ・華やかな ・飲み応えのある ・深みのある
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・●4・・・・・・・・・5
コメント［ さすがのバランスの良さ。GGOD。 ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・●・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ アタックの印象よりはミディアムボディ ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・●・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ フィニッシュは思ったよりも短め ］
総評・コメント
今回ご紹介するのは「バランタイン１７年（旧ボトル）」です。
「バランタイン１７年」の歴史は意外に古く、１９３７年に２代目マスターブレンダーの「ジョージ・ロバートソン」氏が開発したと言われています。
「ジョージ・ロバートソン」氏と言えば、「バランタイン・ファイネスト」の際にもご紹介したように、バランタインの「魔法の７柱」を定めた人物です。
彼は「魔法の７柱」を決めた際、時を同じくしてこの「バランタイン１７年」を完成させます。
「バランタイン１７年」ですが、熟成１７年以上の４０種類を超えるモルトと4つのグレーンウィスキーをブレンドして作られ、中でも「グレンバーギ」「ミルトンダフ」「スキャパ」などの「魔法の７柱」をキーモルトに据えて、他にも「グレントファース」などのモルトを配合していると言われています。
ただ、詳細は極秘扱いの企業秘密となっていて、その比率を決められるのは今に至るまでマスターブレンダーただ一人です。
「バランタイン１７年」のすごいところは、１９３７年の誕生以来「ジョージ・ロバートソン」氏の開発したレシピがほとんど変えられていないという点にあります。
先述したように、最終的な配合比率を決めるのはマスターブレンダーだけですが、８０年以上にわたってそのレシピがほとんど変わっていないということは、当時「ジョージ・ロバートソン」氏が作り上げた「バランタイン１７年」の完成度がいかに高かったかを物語っています。
以前ご紹介した「バランタイン・ファイネスト」は、廉価なスタンダード品ではありますが、バランタインのフラッグシップ的な存在にはなり得ません。
一方この「バランタイン１７年」は、その歴史の古さや伝統的な背景、そして何より高品質な味わいからバランタインを代表するブランドとして世界的にも認知されています。
その味わいを称える文言は数多く、「ザ・スコッチ」「究極のスコッチ」「スコッチの名作中の名作」「至高のスコッチ」など枚挙に暇がありません。
実際にテイスティングをしてみても、何よりも傑出したバランスの良さに驚かされます。
香りから味わいまで一貫したニュアンスが統一されていて、私たちが思い浮かべる「最もスコッチらしいスコッチ」の味わいを体現しているボトルです。
誰もが美味しいと思うスコッチという観点で言えば、先ほどのキャッチコピーの中では「ザ・スコッチ」という謳い文句が（個人的には）一番しっくりきます。
そして何といってもこの品質の高さで、６，０００円余りという値段は嬉しい限りです。
スコッチモルトで１７年前後の熟成ボトルと言えば１０，０００円以上、ジャパニーズウィスキーならば１０万円以上してもおかしくない価格ですが、１万円以下で本物のスコッチが味わえることはこの上ない僥倖です。
最近、「バランタイン１７年」のボトルデザインも変更され、この「バランタイン１７年」も旧ボトルになってしまったようですが、味わいは変わっていないことを期待しています。
多少お高めではありますが、「本当に美味しいウィスキーが飲みたい！」という向きにはぜひオススメしたいスコッチです！
