【ウイスキー テイスティング】ロイヤルサルート21年
【基本データ】“ブレンデッドスコッチの極致”とも称される一本
・酒名 ［ ロイヤルサルート21年 ］
・容量 ［ 700ml ］
・アルコール度数［ 40% ］
・原産国 ［ スコットランド ］
・入手難度
容易 やや困難 極めて困難
1・・・2・・・3●・・4・・・5
・カクテルベースとして
難しい 普通 向いている
1・・・2・・・3・・・4・・・5
0● 使ってはいけない（もったいない）
色合い
濃淡
無色透明 琥珀色 近黒色
0・・・・・・・・・1・・・・・・・・・2・・・・●・・・・3・・・・・・・・・4
・カラー［ 少し濃い赤み（褐色？）がかった琥珀色。 ］
香り
赤果実系
・イチゴ ・ラズベリー ・さくらんぼ ・ザクロ ・リンゴ
黒果実系
・ブラックベリー ・ブルーベリー ・プラム
柑橘系
・レモン ・オレンジ ・シトラス ・青リンゴ
トロピカルフルーツ系
・ライチ ・マンゴー ・パイナップル
その他果実
・メロン ・洋ナシ ・アプリコット（杏） ・スモモ ・マーマレード
スパイス系他
・白・黒こしょう ・シナモン ・紅茶 ・ジャスミン茶
・香草類（ハーブ） ・オレンジピール
シリアル（穀物類）系他
・大麦 ・小麦 ・とうもろこし
花・草木・自然系他
・バラ ・ラベンダー ・梅 ・カエデ（メイプル） ・ハチミツ
・枯れ草 ・土 ・サトウキビ（黒糖） ・ココナッツ
樽香・熟成由来の香り
・オーク樽香 ・シェリー樽香 ・バーボン樽香 ・カカオ
・カラメル ・ナッツ・クルミ ・バニラ ・ドライフルーツ
乳製品系
・ミルク ・バター
ペトロール（石油）・アルコール臭系
・セメダイン・ボンド
アタック・第一印象
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・●・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 繊細で上品なアタック。じんわりと迫ってくる。 ］
味わい・テイスティング
甘味
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・●・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ バニラ、ハチミツ、シェリー樽由来の甘み。 ］
辛み
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・●2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 中盤で僅かにドライ。 ］
酸味
なし 普通 強い
0・・・・●・・・・1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 微かな酸味。 ］
塩味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・●・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ 爽やかな塩キャラメルのような塩味。 ］
苦味・渋味
なし 普通 強い
0・・・・・・・・・1・・・・●・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4
コメント［ シェリー樽風味の心地よい苦味。 ］
凝縮感・熟成感
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 堂々たる熟成感。 ］
個性
弱い 普通 強い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・●・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 高級ブレンデッドスコッチのお手本的存在。 ］
味わいから感じるフレーバー
・ウッディ ・フローラル ・フルーティ
飲み口（風味・酒質）
・デリケート ・繊細な ・フレッシュ ・洗練された ・マイルド ・じんわり
・しっとりとした ・クリーミー ・綺麗な ・滑らかな ・メロー ・心地よい
・口当たりの良い ・馥郁（ふくいく）とした ・甘やかな ・上品な ・気品のある
・ビロードのような ・豊かな ・奥深い ・芳醇な ・豊潤な ・贅沢な
・円熟した ・味わい深い ・深みのある ・コクのある ・複雑な ・凝縮感のある
バランス
平凡 一般的 良好
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・・・・・4●・・・・・・・・5
コメント［ 非常に高いレベルでバランスがとれている。 ］
ボディ・骨格
ライト ミディアム フル・ヘビー
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・●3・・・・・・・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ 少し“はんなり”としたイメージのミディアムボディ。 ］
フィニッシュ
短い 普通 長い
1・・・・・・・・・2・・・・・・・・・3・・・・・●・・・4・・・・・・・・・5
コメント［ ビッグな余韻というよりは豊かなフィニッシュ。 ］
総評・コメント
今回ご紹介するのは「ロイヤル・サルート２１年」です。
以前こちらでも取り上げました、「シーバス・リーガル１２年」を手がける「シーバス・ブラザーズ社」が販売する高級ブレンデッドスコッチのブランドです。
「ロイヤル・サルート２１年」の誕生は１９５２年、当時のエリザベス二世の戴冠式を記念して発売されました（戴冠式は１９５３年）。
「ロイヤル・サルート」とは「王礼砲」を意味し、英国海軍がイギリス王室の特別な行事を祝うために放たれる「空砲」のことです。
その空砲数はイギリス王室の行事によって異なっていて、エリザベス二世の戴冠式の際には２１発の空砲が撃ち鳴らされたといいます。
それにちなんで２１年以上熟成の原酒をブレンドして完成したのが、この由緒正しい「ロイヤル・サルート２１年」という訳です。
もともとはエリザベス二世の戴冠式用の限定販売でしたが、その人気の高さから現在では世界の１００カ国以上で販売されるプレミアム・ブレンデッドスコッチとなっています。
「シーバス・リーガル１２年」同様、キーモルトには「ストラスアイラ」が使用されていて、それ以外にも「グレンキース」「ロングモーン」などがブレンドされています。
しかしながら熟成年数は大きく異なり、「シーバス・リーガル」の１２年熟成に対し、「ロイヤル・サルート」は２１年熟成、「バランタイン３０年」「ロイヤル・ハウスホールド」等と並んで「ブレンデッドスコッチの最高峰」に位置付けられています。
また前述の２本に対し、「ロイヤル・サルート２１年」の価格は１／２～１／３となっていて、コストパフーマンスの良さでも人気の高いブランドです。
更にその独特で高級感溢れる陶器ボトルでも有名で、「フラゴン」と呼ばれる「ウェイド・セラミック社」のボトル（かつてはファンシーボトルでも知られている「ロイヤル・ドルトン社」製）はウィスキーファンのコレクターズアイテムとなっています。
中身は全く一緒ですが、赤・青・緑の３種類（かつては茶色もありました）があり、これを集めることに注力する方々もいました。
ただ、２０１９年にはこのフラッグシップアイテムを一新、「ロイヤル・サルート２１年シグネチャーブレンド」「ロイヤル・サルート２１年モルトブレンド」「ロイヤル・サルート２１年ブレンデッドグレーン」に再編しています。
この際に
「ロイヤル・サルート２１年シグネチャーブレンド」は青色のボトル
「ロイヤル・サルート２１年モルトブレンド」は緑色のボトル
「ロイヤル・サルート２１年ブレンデッドグレーン」は白色のボトル
に変更したことにより、従来の「ロイヤル・サルート２１年」（現行の「ロイヤル・サルート２１年シグネチャーブレンド」）は、青色のボトル一色となり、赤色・緑色のボトルは廃止されました。
「ロイヤル・サルート２１年」の味わいですが、前述の２本（バランタイン３０年、ロイヤル・ハウスホールド）と比べると、「とっつきやすさ」「親しみやすさ」を感じさせるブレンディングになっています。
端的に言えば「非常に飲みやすく美味しい、高級感のある」ブレンデッドスコッチです。
フローラルでフルーティな香りから、滑らかで甘くスムーズな飲み口や重層的味わいなど、高級スコッチのお手本のような一本です。
「万人受けするブレンデッドスコッチ」であり、「ウィスキーの極致」と称されるその味わいに偽りはありません。
とは言ってもプレミアム・ブレンデッドスコッチの代表格ですので、今でも１０，０００円前後での取引となり、かなりのお高い買い物になります。
なかなか気軽に手の出せる値段ではありませんが、本当に美味しいブレンデッドスコッチを飲みたいと切望されている方がいましたら、ぜひオススメしたい一本です！
